初宮参り
無事に生後1ヶ月を迎えられた感謝と、健やかな成長を祈願する初宮参り。
地域によって風習は異なりますが、一般的に男児は生後31日か32日目、女児は32日か33日目に行い、産後間もない母親代わり、父方の祖母が赤ちゃんを抱いて参拝する事が多いようです。
現在は両家の家族が揃い、生後1ヶ月を目安に都合の良い日取りに行う傾向があります。
赤ちゃんには産着の上に掛け着を着せます。
掛け着は一つ身という裁ち方で、3歳の祝い着である四つ身に仕立て直す事ができます。
掛け着には背縫いはなく『背縫いのない着物を着ると魔物が憑く』と信じられていたことから、昔は一つ身の背には背守り、背紋と呼ばれる飾りをつける風習がありました。
男の子の掛け着
男児の衣裳は産着に五つ紋の掛け着を着せます。
掛け着は婚家の家紋を五つ紋につけた、めでたい柄の熨斗目模様、または黒羽二重の紋付が正式です。
最近は黒や紺、紫、白地を使う事もあります。
柄は昔ながらの鷹や兜のほか、縁起がよく男の子らしい昇り鯉や宝船などが主流のようです。
女の子の掛け着
男児と同様、産着を着せた上に、綸子や縮緬地に、おめでたい柄である吉祥文様や花柄の友禅模様の華やかな掛け着を着せます。
地域にもよりますが、男児の掛け着には必ず五つ紋をつけるのに対して、女児の掛け着は入れないことの方が多いようです。
最近は色も柄も多種多様になりました。